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僕が言葉に悩むことは友達と日常的におこなわれるLINEやSNS上での会話のやり取りの中で感じる。若者の言葉は流行り廃りがあり、老害からすれば意味も分からずにそれを間違った言葉として思われているだろうが、それは僕の友達と、つまりは若者同士でも起こるところなのである。
最近ではインターネット上での会話で用いられていた言葉が広く一般的に使われるようになってきたと感じる。例えば、「w」である。意味は笑いと同意であるが、読みは何と聞かれると難しいのである。それはこの言葉がインターネット上の会話にしか存在せず、通常の会話では言葉として現れないからである。言葉のトーンや表情、相手に話を通して伝えようとする思いの部分が「w」本質的な形として会話に姿が表れているからであるからである。
そのように、抽象的である「w」を具体的に扱う会話においては互いにその意味を理解したうえでないと会話は成立しがたくなる。抽象的な「w」は人と人が面と向かっているわけで、直接感じられるものであるが具体的な「w」はそうもいかない。笑いと一言で言っても誘う笑いに馬鹿にする笑いにとこれだけでも意味は大きく違ってくるのにそれを知らずに片方の意味だけをくんでしまうと差違を作ってしまう。親しく近い人間だからこそそれは互いの間に大きな溝をうんでしまう。
僕自身もこのようなことは経験があるが、これは受け手だけの問題ではなく送り手にも原因はある。送り手はそのような言葉を扱う時には受け手がその手の流行りについていけるものなのか、溝ができるような結果になってしまわないのかを少しでも考えるべきなのかもしれない。とはいうもののこんな言葉はそもそも頭を軽くして使うものなので難しい相談だったかもしれない。
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