選択した文章の本文です。

オンライン辞書,Dictionary


No.58
作文
2016-04-26
出身: オーストラリア
居住: オーストラリア
20代 女性
ログイン名: エビフライ
タイトル:60歳差を縮めたい
   日本語の場合、言葉遣いの選択は心理的な距離感と関係している。私は、初めて会う年上の人を立てる場合は尊敬語で、自分を謙る時は謙譲語を用いる。そして、相手との心理的な関係性が近くなるにつれ、言葉遣いを崩し丁寧語で話す。相手が年上の場合 、 どこまで言葉遣いを崩していいのかと悩む。
 私の叔父には親しくしている80歳の先生がおり、元中学校の校長だったと紹介された。世間一般的には「先生」と敬称をつけて呼ばれる事が多いため、私はその方に対し、 尊敬語と謙譲語で話していた。私が日本に帰国したときにはよく叔父と一緒にその方の家にお邪魔したり、田舎の畑で一緒に農作業をしたりする。このようにして、何回もお会いするうちに次第に親しくなり始め、丁寧語で話すようになった 。
 この先生と呼ばれる方は人柄もよく、私に対しても親しげに接してくれるため、実の祖父母に対して話すように近くなりたいと思っている。だが実際は気を使ってしまい、農作業をしている時 「このみかんは収穫していいですか?」や、「そこにいる蜘蛛が怖いのではらってもらえませんか?」と言ってしまう。本心としては「このみかんはもう収穫していいの?」や、「そこの蜘蛛怖いから捕まえてあっちにやってー」という風に会話をしたい。しかし、実の祖父母との日常会話のような言葉遣いまで崩すと失礼になるのではないかと悩む。
 
【コメントを書く】