|
私は塾で講師をしている。そこでは多くの人と関わり言葉を遣う機会がある。
初めに年下だ。小・中学生・高校生と私の年齢の半分である九歳から、私と僅かに年齢が一歳しか変わらない一八歳まで幅広く教えなければならない。故に勉強の教え方や授業の進め方と生徒との話し方には工夫をしている。
まず小学生への授業の進め方だが、「興味を持たせ優しく丁寧にゆっくり理解できるまで教える」ことが重要になる。しかし中学生・高校生となると、優しく丁寧にという点において変わりはないが、「如何に必要事項を掻い摘み素早く覚えるように教えるか」という事に重きを置くという若干異なった指導をしなければならないが為に、口調や抑揚、小・中学生・高校生それぞれにとって難しい言葉遣いではないか、聞き取れるかどうか、言葉を選び考えながら指導していくことはとても難しく思う。
次に年上だ。もちろん塾には私の先輩講師や塾長といった「目上の人」である存在がいる。そこでは敬語で話さなければならない。だがそれは難しいことではなく一般常識の範疇であると私は思う。しかしメールでの連絡となると件名だけで内容を伝え、本文では書き出しや結びを書かなければならず、更に文字だけで理解できるよう伝えるといった難しさを感じる。
そして目上の人との言葉遣いで苦労する点はもう一つある。生徒の保護者への電話対応だ。電話はメールとは反対に言葉だけでわかるような、簡潔で丁寧な言葉遣いをしなければならない大変さというものがあり、やはり年上の場合でも場面や状況によって言葉遣いと口調、内容を使い分ける難しさを覚える。
私は年齢や場面、状況によって変えなければならない言葉遣いというものは、非常に難しいものであると考える。だがこの言葉遣いというものは人柄を現し、正しい言葉遣いができればマナーの面でも生活に役立つものであると考える。
だから私は正しい言葉遣いというものを身につけたいと思う。
|